脱炭素の見える化を

 フィリピン近海で台風2号が発生、今週末には沖縄の南海上に接近するという。日本列島を直撃することはないようだが、非常に強い勢力で、一時は中心気圧が800ヘクトパスカル台となり、4月にこれほど発達する台風は異例とのニュースに触れた。異例、異常、想定外、こんな言葉を使われる機会が近年、非常に多くなったように思う。

 25年ほど前、卒業論文のテーマを環境問題にして、地球温暖化などについて少し勉強した。フロンガスによるオゾン層破壊等がクローズアップされていたころで、すでに温暖化の危険性が盛んにいわれていたが、生活の上で温暖化を感じることはなかったように思う。25年経った今はどうか。台風の勢力は強くなり、尋常ではない豪雨による災害は毎年のように起こり、夏は猛暑続き、地球温暖化による気候変動を肌で感じるようになったのは筆者だけではないだろう。

 政府は2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロ実現のため、「地域脱炭素ロードマップ」を策定する。全国の100以上の地域を「脱炭素選考地域」に選定して、再生可能エネルギー活用などの対策を推進し、モデルケースとして全国に展開する計画という。温暖化防止のため脱炭素社会は喫緊の課題だ。絵に描いた餅にならないよう、実効性のある取り組みに期待する。

 電気自動車や太陽光、風力発電など高い技術力があっても、一人ひとりの省エネの意識が最も大切だといわれる。まず、実質ゼロという意味が分かりにくい。一人ひとりが何をすればいいのか、具体的に分かりやすく示す必要があるだろう。これなら自分にもできる、そんな風に思えるように。脱炭素を見える化することが重要だ。(片)

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