自分や家族の歴史を記す
- 2021/1/12
- 日高春秋
新年を迎えると、新しいことを始めたくなったり、抱負や目標を掲げる人が多いからか、毎年、通信教育講座のCMをよく目にする。これ以外にも運動やダイエット、新しい趣味など達成できるかどうかにかかわらず、「今年は!」と一歩踏み出し、自身を成長させようと思える人は素敵だと思う。
成長ではないが、筆者も今年に入り、新しく始めたことがある。日記ならぬ家族記をつけること。昨年は結婚して15周年で「あれは何年前だったっけ?」「すっかり忘れていたけど、そんなこともあったな」と薄れる記憶。覚えていたいことや、あとになって振り返りたいことを短い文章で書き残しておくことにした。書き始めるにあたり「大事に楽しく書きたい」と、特別な感じのする厚い表紙のかわいい日記帳を探して購入。結婚前の思い出深いことや結婚後の出来事など時系列に思い出しながら書き始めた。書きながら「あっ、あれも書いとこう」と後から思いつき、修正テープだらけでさっそく特別感はなくなったが「楽しいこと、悲しいこと、いろいろあったな」としみじみ。
日記帳をネットショップで検索していたとき「自分史ノート」というのを見つけ、筆者が求めているようなものかと見てみると終活で書くエンディングノートの一種だった。自分史を遺され読んだ人の感想が「家族の財産」「どう生きたのかよくわかった」などと紹介されていた。書く方も脳の活性化、認知症予防、新たな目標や生きがいの再発見などが期待でき、推奨されている。
どんなに平凡でも人生の主役は自分。過去を懐かしむのは意外とおもしろいし、書いておきたいことだけ書くので楽しい作業。いつか手にして読んだ人に、恥ずかしくないよう生きたいとも思う。(陽)