
花の生産技術向上と生産者相互の交流を目的とした日高地方花き連合会(弓倉弘会長)の第5回花き品評会が22日、御坊市名田町上野のJA紀州がいなポートで開かれた。100点を超える出品から15点の入賞が決まり、最高の金賞には中尾貴宏さん(46)=印南町津井=のスターチスと有地秀和さん(52)=御坊市名田町上野=のダリアが選ばれた。
御坊、印南、由良、日高川の生産者から、当地方が出荷量日本一を誇るスターチスを中心に、カスミソウやガーベラなど17品目が寄せられ、出品数は過去最高の120点。
連合会の役員、JA紀州営農指導員、県暖地園芸センターや県農業試験場の研究員ら9人が審査を行い、観賞価値があるか、品種の持つ特性が発揮されているかなどをポイントに、金賞2点、銀賞5点、銅賞7点、特別賞1点を選出した。
2年ぶり2度目の金賞となった中尾さんはスターチスの品種アテナピンクを出品。
「明るいピンクを鮮やかに引き出し、房の豊かなボリューム感と葉先枯れのない美しい草姿が抜群」と評価された。中尾さんは「害虫と病気に一番気をつけています。生産者はいいものを作り、出荷するだけですが、暗い話題が多いので、皆さんに花を飾って明るい気持ちになってもらいたいです」と話していた。
過去に銀賞、銅賞を受賞している有地さんは、中大輪の真紅のダリア、品種名ガーネットを出品。「深みのある花色の花弁がほどよくカールしたセミカクタス咲きの特徴をよく発現している」と高い評価を得た。有地さんは「芽欠き(葉の根元から生える脇芽を摘むこと)に気を配り、花を大きく栽培しました。手間をかけたかいがありました」と初の金賞に喜んでいた。
銀賞、銅賞、特別賞は次の皆さん(カッコ内は品目・品種)。
【銀賞】浜田正(宿根カスミソウ・ベールスター)▽西岡晋平(スターチス・パステルキュート)▽芝本貴史(ガーベラ・サララ)▽堀真一郎(スイートピー・ロイヤルピンク)▽堀井悟史(スターチス・バイオレットブルー)
【銅賞】山下世之彦(スターチス・オリゾンバイオレット)▽前田昌紀(スターチス・フェアリーピンク)▽眞田和典(宿根カスミソウ・ベールスター)▽木下宗久(ハイブリッドスターチス・キノローサ)▽西田良成(トルコキキョウ・ハピネスホワイト)▽中川公弘(ブプレウラム)▽菊地勝(スターチス・越百バイオレット)
【特別賞】野村直佑(切り枝・ビバーナム)
写真=金賞の中尾さん㊨と有地さん