日赤和歌山 12日からがんセンター開設

 和歌山市の日本赤十字社和歌山医療センターは12日から、本館2階に高度ながん治療の機能を集結させた「がんセンター」を開設する。肺、乳腺、大腸など臓器別に、手術、放射線治療、薬物療法など複数の専門医で構成する14のユニット(集団)を配置。診療科の垣根を越えて連携し、一人ひとりの患者にとって最善のがん治療の提供を目指す。

 6日、がんセンター長を務める平岡眞寛院長(70)が会見し、がんセンター開設までの経緯や新しい診療体制について説明した。和歌山医療センターでは従来から内視鏡治療やロボット手術、強度変調放射線治療、ハイブリッド手術など最先端のがん治療を行い、2019年4月には厚生労働省から地域がん診療連携拠点病院(高度化)にも認定されている。

 今回、「ユニット診療による最善のがん治療をあなたに」をキャッチコピーに新たにがんセンターを開設することで、がんの診療体制やチーム医療を強化、拡充。これまでがんの診療科は本館2階と3階にあったが、2階フロア全体に既設の他の外来と統合する形でがんセンターとして機能を集結し、診療部門と支援部門を設ける。

 診療部門の臓器別ユニットは食道・胃、大腸、肝胆膵、乳腺、前立腺・尿路、肺、血液、頭頸部、婦人科、骨、脳、小児、原発不明、遺伝性の14。ユニット診療では1人の患者に対して複数の高度な技術を持った医師が関わって治療方法を議論し、患者自身の意思も尊重しながら最善の医療を提供することができる。がんのユニット診療については平岡院長が初代センター長を務めていた京都大学医学部附属病院がんセンターで編み出した診療体制で、2016年に和歌山医療センターの院長に就任した時から、同センターでの導入も考えていた。14ものユニットを配置するのは全国初で、患者へのよりきめ細かな診療につながると期待される。

 また、診療部門にはがん検診センターや最先端手術センターなど11の部門を設け、新たに検診から診断、治療、リハビリ、社会的・経済的・精神的サポートまで包括的な医療を提供するがん周術期ケアセンターも開設。支援部門ではがん相談支援センターなどがあり、がん情報センターなども新設する。

 平岡院長は「高齢の患者さんはがんを発症と同時に心疾患や糖尿病などの疾患を持っている場合も少なくありません。当病院では、がんの専門医だけでなく、総合病院として循環器内科や糖尿病、内分泌内科の専門医もそろっており、迅速で密な連携を取って、元々ある疾患の治療を受けながら、高度ながん治療を受けることもできます」と話している。

写真=12日からがんセンターとなる本館2階の壁に描かれたロゴマーク(イメージ画像)

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