
写真=御坊署3階大会議室に展示されている災害パネル写真
災害の記憶の風化を防ぎ、防災意識を高めてもらおうと、御坊署は年明けから、庁内の3階大会議室に大規模災害の様子を伝えるパネル写真の常設展示を始めた。
3階大会議室は署内の会議や運転免許証の更新講習で使用。1995年1月17日の阪神・淡路大震災、2011年3月11日の東日本大震災、同9月の紀伊半島豪雨、16年4月14日の熊本地震、18年7月の西日本豪雨での県警の活動や被災地を記録した写真を6枚ずつ展示し、署員や住民に対して「災害を風化させない」「命を守る最善の行動を」と訴えている。
「想定にとらわれるな」「最善をつくせ」「率先避難者たれ」の「津波避難三原則」も掲示。「ひとたび災害が発生すれば、あなたの見慣れた風景がこの写真のようになってしまうと考えてみてください。このような状態になってからでは避難できません。命を守るためには何よりもまず早めの避難を」と呼びかけている。
阪神・淡路大震災発生後、和歌山西署から3カ月間、街頭犯罪対策で被災地に派遣された警備課の藤田和也課長は倒壊したビルや阪神高速を目の当たりにし、「現実のものとは思えなかった」。「災害はいずれ起こる。これからも犠牲者ゼロを目指して取り組んでいきたい」と決意を新たにしていた。