今年度の栄養関係功労者厚生労働大臣表彰の受賞者が19日発表され、日高地方では御坊市薗で焼肉店「丸金焼肉コーナー」を経営する久保進氏(69)の受賞が決まった。
栄養関係功労者の厚生労働大臣表彰は、栄養改善及び食生活改善事業の普及向上等に功労のあった人の労苦に報いるとともに、優良な地区組織等は他の模範とし、栄養行政の一層の推進に役立てるもの。このうち、久保氏が表彰を受けるのは調理業務功労者で、調理師免許を持ち、常に第一線で実際の調理業務に従事し、かつ指導的立場から調理技術の発展、調理師の資質向上に顕著な功績があった人に贈られる。
久保氏は、1977年6月に焼肉店「丸金焼肉コーナー」をオープンし、経営者として調理業務に従事。技術の研さんに努め、得た技術を調理従事者の講習会で講師として広めるなど、地域の調理師の技術向上に尽力している。日高調理師会理事も約30年務め、会の組織強化に力を注ぎ、HACCP(食べ物の安全性を確保するための衛生管理方式)に沿った衛生管理の導入に向けた助言、指導を積極的に行うなど地域の食品衛生の向上にも貢献。このほか、60歳まで食品衛生指導員としても活動し、飲食業生活衛生組合の御坊支部長も務めた。
受賞については「調理や食品衛生を学び伝えることは、店の経営や衛生面、同業者らとの交流と全てがプラスになり、続けてきてよかった。今後も若い人が地域の店で頑張っていけるよう協力したい」と話していた。