古田さんがふるさと納税型CFでまちづくり

 印南町印南、不動産鑑定士の古田高士さん(39)が代表取締役を務める不動産業・株式会社和み(和歌山市)が、県内初の「ふるさと納税型クラウドファンディング事業」として、空き家を活用したまちづくりプロジェクトを進めている。地域住民や県外の地元出身者から資金を募り、まずは交通のアクセスがよい印南漁港を活性化の拠点にしていく。

 通常、クラウドファンディングは出資した人に対してリターン品が贈られるが、ふるさと納税型クラウドファンディングでは、リターン品にプラスして、所得税や住民税の控除や還付も受けられ、事業主にとっては一層資金が調達しやすくなる。

 和歌山県ではわかやま地域課題解決型企業支援補助金の採択者のうち、今年度から希望者を、ふるさと納税型クラウドファンディングの対象として認定。第1号として古田さんが経営する株式会社和みのまちづくりと、雑賀崎の漁師が地元再生を目指すプロジェクトが今月2日から、インターネットでの資金調達をスタートさせた。

 古田さんは立命館大経済学部経済学科卒業、24歳で不動産鑑定士資格、30歳でМBA(経営管理学修士)の学位を取得。昨年8月1日、現在の会社を立ち上げた。今回、ふるさと納税型クラウドファンディングの資金で、出身地の印南町と会社がある和歌山市内でそれぞれ空き家を活用したまちづくりを計画。印南町では国道42号から近い印南漁港を拠点に進める予定で、空き家となっている漁師小屋のリノベーションや勉強会開催などを考えている。また、今回のプロジェクトは、自身が提案する「不動産証券化の仕組みを活用したまちづくり」につなげていくのも目的。空き家(不動産)を投資の対象にし、小口化した商品として売却。空き家を賃貸した場合、投資家は賃貸料などの収益を得ることができるため、空き家を活用したまちづくりに参加する意欲が一層高まると期待される。

 古田さんは「印南漁港では誰もが気軽に集まって、ちょっと飲めるような場所をつくりたいと思いますが、私が決めるのではなく、みんなで話し合って、みんなでまちづくりを進めるきっかけにしていきたい」とし、「空き家を不動産証券化すれば、移住、定住の促進にもつなげられる」と話している。

 ふるさと納税型クラウドファンディングの目標額は100万円。開始3日目でクリアし、7日現在、125万円が集まっているが、今後のプロジェクト展開にはさらに資金が必要で、11月末まで募集中。リターン品は県外者のみ対象で、県内の地酒や黒毛和牛、南高梅、ミカンなどを用意している。

写真=まちづくりの拠点となる印南漁港をバックに古田さん

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