福井の高校生が祈りの鶴と手紙を全国に送る

 日高新報社に9日、福井の県立高校の生徒から、新型コロナ終息の願いが込められた折り鶴入りの手紙が届いた。コロナのためにすべての国民が何らかの影響を受け、日常生活が制限されているなか、みんなで助け合い、少しでも笑顔になってもらえればと、手紙と一緒に自分たちで折った1440羽の鶴を全国に発送。その手紙からは、生徒たちの温かい気持ちが伝わる。

 差出人は、敦賀高校の商業科と情報経理科で「観光マーケティング」という授業を選択している3年生6人。手紙にはコロナウイルスのためにフィールドワークや観光ボランティア、販売実習などが中止となってしまい、授業や進路について不安に思う気持ちがつづられている。

 6人は世界中で多くの感染者が出ているニュースを目にして、「自分たちがやりたいこと、楽しみにしていることができなくなった現状を嘆いている場合ではない」と気持ちを切り替え、ウイルスの終息を願って行動することにしたという。

 鶴には「ALL FOR WORLD WORLD FOR ALL」という思いを込め、休校期間中に6人で1440羽折ること決めた。当初は折った鶴で千羽鶴を作ることにしていたが、「自分たちだけでなく、みんなで助け合ってコロナの終息を願い、少しでも笑顔になってほしい」と考え、折り鶴1羽ずつを手紙と一緒に、マスコミなど1440カ所に送る計画に変更。本紙にもその大きな思いが込められた1羽が届いた。

 手紙では、敦賀港が古くから海外の玄関口として栄え、第2次世界大戦中には「日本のシンドラー」こと外交官の杉浦千畝がリトアニアで発給した「命のビザ」により、多くのユダヤ人難民が敦賀港に入って命を救われたことを紹介。このことから敦賀港が「人道の港」と呼ばれるようになり、11月3日にはその関連資料などを展示する施設「ムゼウム」がリニューアルオープンすることもPRしている。

 敦賀では春に満開の桜の下で花換(はなかえ)まつりというイベントが行われており、折り鶴と便箋はこれにちなんで桜色。コロナが終息し、「いつか皆さんと一緒に桜を見られる日を楽しみにしています」と結んでいる。

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