
公益財団法人日本陸上競技連盟と日清スポーツ振興財団の2020年度少年少女陸上競技指導者表彰「安藤百福記念章」に、みなべ町の陸上競技クラブ「みなべAC」指導者の柴田一人さん(47)=みなべ町気佐藤、みなべ町役場勤務=が選ばれた。柴田さんは2004年4月のみなべAC立ち上げメンバーの1人で、以来16年以上にわたり、小学生の競技力向上や青少年健全育成に貢献している。
安藤百福記念章は少年少女(小学生)の陸上競技指導者として、特に功労のあった人が毎年各都道府県陸上競技協会から1人表彰される。日高地方では17年度の桶谷直弘さん(御坊市)に続いて4人目。例年は神奈川県の日産スタジアムで行われる日清食品カップ全国小学生陸上競技交流大会開会式で表彰を受けるが、今年は新型コロナのため大会が中止となり、13日に紀三井寺競技場で開かれた日清食品カップ県小学生陸上競技交流大会で表彰状が伝達された。
柴田さんは中学から本格的に陸上を始め、100㍍がメインの短距離選手として活躍。南部高校でも陸上に打ち込み、卒業後、町役場職員となってからも県内のクラブチームに所属して大会等に出場していた。「陸上を通じて地域に貢献したい」との思いを強く持ち、陸上仲間とともにみなべACを発足。指導者として今も小学生に陸上の楽しさを伝えている。
メンバーは約50人。練習は基本的に2週間に一度だが、大会が近づくと日数を増やして本番に臨む。短距離から長距離、跳躍、投てきなどいろんな種目を体験し、その中から得意分野を探し、個性を伸ばしていくのがモットー。和気あいあいの雰囲気の中で選手たちはのびのびと競技を楽しんでいる。これまで16年間で全国大会出場を果たした選手をたくさん輩出、OBもジュニアオリンピックや高校駅伝などで活躍している。
「入賞して喜んでいる選手の姿を見るとやりがいを感じます」と笑顔で、「走る、投げる、跳ぶは他の競技でも基本になるので、中学、高校につながるように体を動かすことの楽しさを感じてもらうことを心がけています。受章は大変光栄。今後も地域のために貢献し、小学生が活躍できる場をつくっていきたい」と話した。
写真=日高地方で4人目の安藤百福章受章の柴田さん