日高町が国の交付金を不正受給

 日高町は31日、町道改良事業に関して、国からの交付金約7300万円を不正に受給していたと発表した。橋架け替え等の工事が進んでいないにもかかわらず、担当職員が予定通り完了したとして、工事請負契約書等を偽造。その書類を県に提出し、交付金を受給していた。横領や不正流用はなかったが、町は担当職員を自宅謹慎とし、さらに詳しく調査のうえ懲戒処分を検討するという。

 同事業は役場近くのホームセンター「コメリ」の西から南へ伸びる延長約780㍍の町道高家中央線拡幅改良。当初の計画では、事業は2015年度から5カ年、総事業費は約5億円となっている。

 担当していたのは、産業建設課課長補佐の男性(46)。19年度の事業が橋の設計基準の変更などがあったため予定通りに進まなかったが、課長補佐はすでに県に対して提出していた国の交付金を申請する報告書を変更できないと思い込み、過去の書類をコピーするなどして工事請負契約書や工事検査調書を偽造。工事が完了したように装い、県に対して2月17日に書類を提出し、18年度からの繰越分で2200万円、19年度分で5100万円の計7300万円の交付金を受給していた。

 町の調査に対し、課長補佐は「事業が思うように進まず、つじつまを合わせようと(書類を)偽造してしまった」と話しており、上司は課長補佐が単独で偽造した書類を提出していたためチェックできなかったという。

 19年度決算で収支が合わなかったことから問題が発覚。内部調査では横領や不正流用はなかったとし、町は不正受給分の交付金は全額返還する。課長補佐は先月30日から自宅謹慎となっている。

 町は31日、中央公民館で記者会見を開き、松本秀司町長、田中達也副町長、坂本佳史産業建設課長ら幹部4人が出席。松本町長は「このような事案が発生し、誠に申し訳ない。厳粛に受け止め、事実関係の詳細を調査する。再発防止策に向けてチェック体制の確立に取り組んでいく」と謝罪した。

 芝充彦議長は「職員の綱紀粛正の徹底はもちろん、町民の皆さんに対しても原因の究明、今後の対応や対策について執行部から説明するように働きかけていきたい」と話している。

写真=頭を下げて謝罪する松本町長(右から2人目)ら

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