無用な詮索やめよう

 新型コロナウイルスの感染者が30日午後11時現在、1308人となり過去最多を更新。一向にコロナの勢いが収まる様子はない。

 唯一感染者ゼロを守っていた岩手県でも先月29日、ついに感染が確認された。それにしても岩手県ではどうして感染が抑えられていたのだろう。東日本大震災の被災地として危機意識が高い、人口密度が低い、真面目で慎重な県民性などが挙げられている。また、これまで感染者を出していないため、県民には「自分が第1号になりたくない」という強い思いがあったようだ。しかし、その思いが強ければ強いほど、コロナ第1号患者への誹謗(ひぼう)中傷が心配される。達増拓也知事は以前から「感染することは悪ではない。第1号になっても県はその人のことを責めない」と訴えているが、すでにSNSでの誹謗中傷や第1号患者を特定する動きも出ている。

 特定しようとする情報には正確なものがあるかもしれないが、裏付けのないうわさ話やデマも多い。しかし、それがまるで真実のように広まる恐ろしさ。2018年、メキシコでは子どもを誘拐したというフェイクニュースを信じた群集が無実の男性2人を焼き殺す事件もあったが、二度と同じような惨劇を繰り返してはいけない。

 御坊保健所管内でも24日、ついに初のコロナ感染が確認された。「〇〇〇の仕事している」「住まいは〇〇〇」など、やはりうわさやデマが広がっている。しかし、感染者は入院し、濃厚接触者は検査済み。そこから感染が広がることはなく、感染者の特定に何ら意味はない。無用な詮索はやめ、いまできる最善の感染予防を一人ひとりが心掛けたいものである。(吉)

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