工野儀兵衛のひ孫髙井さん 母の肖像画を移民資料館に寄贈

 美浜町三尾(アメリカ村)のカナダ移民の先駆者工野儀兵衛氏のひ孫で、兵庫県姫路市在住の髙井利夫さん(71)が3日、美浜町役場と三尾のカナダミュージアムを訪れた。役場では、籔内美和子町長、石塚和夫副町長と懇談。ミュージアムでは、約100年前にカナダで描かれた髙井さんの母雪子さんの子どものころの肖像画が寄贈された。

 三尾生まれの儀兵衛氏は明治1888年、34歳でカナダに渡り、ブリティッシュコロンビア州スティーブストンのフレーザー川でサケの大群を見つけ、「フレザー河にサケが湧く」と三尾から弟や親類をカナダに呼び寄せた。その後も三尾から多くの人が儀兵衛氏を頼って海を渡り、儀兵衛氏は「カナダ移民の父」としてその功績が両国で語り継がれている。

 今回、髙井さんは誇りに思う曽祖父の功績を伝える活動を行っている町やミュージアムに役立ててもらいたいと、感謝を込めて自身が所蔵する母雪子さんの肖像画とカナダでの雪子さんの出生証明書を寄贈。肖像画は1歳前後と6歳くらいではかま姿の雪子さんを描いた2点で、いずれも金属製で飾りがついた楕円形の額に入り、凸状のガラスで覆われており、ミュージアムの三尾たかえ館長に手渡された。

 髙井さんは「カナダ移民の歴史を学ぶ皆さんに見てもらえれば」とし、三尾館長は「貴重な品をいただき、うれしいです」と喜んでいた。ミュージアムを運営するNPO法人日ノ岬・アメリカ村からは、同NPO制作の子どもにも分かりやすく儀兵衛氏の功績を紹介する絵本「工野儀兵衛物語」が贈られた。

 髙井さんが理事長を務める在日外国人を支援するNPO法人国際協力推進協議会からは、本場カナダで樹齢300年のレッドシダー材を使って作る高さ約4㍍、直径90㌢のトーテムポールと儀兵衛氏の胸像が贈られることになっている。

写真=雪子さんの肖像画を手に髙井さん㊨と三尾館長

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