緊急事態全面解除も夏の風物詩は黄信号

 新型コロナウイルス禍の中、本紙エリアでは県内有数の海水浴場が開設へ準備を進めている一方、「3密(密閉、密集、密接)」が懸念される花火大会は開催できるかどうか不透明な状況で、夏を代表する風物詩に〝黄信号〟がともっている。新型コロナの緊急事態宣言は25日、東京、北海道など計5都道県が解除され、約1カ月半ぶりに全47都道府県で解除となったが、梅雨明け後の夏になってもさまざまな影響がありそうだ。

 日高町の産湯海水浴場は1967年に開設された県内有数のビーチ。白砂、遠浅で約1㌔にわたる浜辺は京阪神方面の家族連れらに大人気で、毎年2万人ほどの海水浴客でにぎわう。運営を担う日高町地域振興株式会社の出資者でもある町によると、今年も例年通り7月第2土曜(11日)に海開きする方向で各種手続きを進めており、いまのところ開設へ着々と準備中。ただ、同社が6月5日に開く会議で最終的な態度決定をする予定で、「全国的にも開設するというところは出てきている。今後の状況しだいだが、開設するには3密の心配がある海の家などの感染防止対策が万全にできるかどうかがポイントになると思う」と話している。

 例年5月に第1回実行委員会を開く御坊市の花火大会。今年はまだ実行委が開かれていない。市では近く態度決定したいとしている。8月8日に予定している日高川町高津尾のふれあいドーム周辺で行われる町夏まつりも花火大会がメイン。6月上旬の実行委員会で開催の可否を決める方針で、御坊市同様に不透明な状況となっている。毎年8月1日に南部湾で開催されている鹿島神社の奉納花火祭は中止の方向で検討中。正式には6月1日に総代役員らで決定する。いずれも「3密」回避などの感染防止策が課題とみられている。

 御坊市ふれあいセンターが運営する野口のオートキャンプ場は当分の間、休業を継続する。利用客の9割以上が県外のため、県が求めている他府県からの来客受け入れ自粛の観点から再開時期は慎重に判断するといい、夏場の利用についても未定。美浜町和田の煙樹海岸キャンプ場は8月1日から16日までとオープン期間を設定しているものの、町では「まだ白紙の状態。コロナの感染状況を見ながら6月中に営業か閉鎖かを決める予定」と話している。

 由良町では門前の興国寺で毎年8月15日夜に行われている灯籠(とうろう)焼きにも影響。鎌倉時代の開山以来約750年間続く精霊送りの伝統行事だが、今年は簡素化する。小中学生の「たいまつ踊り」、若者による「土俑担ぎ」を中止し、法堂(本堂)を3周しながらの法要は短縮する。

写真=美しい砂浜が好評の産湯海水浴場(写真は2年前)

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