大逆転を見せてやろう

 コロナ禍で暗いニュースが相次ぐ中、今年の元日に朝日新聞などに掲載されたという全面広告が頭に浮かんだ。株式会社そごう・西武の広告「さ、ひっくり返そう」。炎鵬関の写真が小さめにあり、11行のメッセージが横書きで記されている。

 同社のホームページから引用。◇大逆転は、起こりうる。◇わたしは、その言葉を信じない。◇どうせ奇跡なんて起こらない。◇それでも人々は無責任に言うだろう。◇小さな者でも大きな相手に立ち向かえ。◇誰とも違う発想や工夫を駆使して闘え。◇今こそ自分を貫くときだ。◇しかし、そんな考え方は馬鹿げている。◇勝ち目のない勝負はあきらめるのが賢明だ。◇わたしはただ、為す術もなく押し込まれる。◇土俵際、もはや絶体絶命――。広告のタイトル通り、◇から始まる11行の文章を「土俵際…」の最後から逆に読むと、大逆転劇が起こる。文章の印象が反対に変わってしまう。「どんな大きな相手にも、自分らしい技で立ち向かう炎鵬さんのように『たとえ劣勢にあっても、勝負をあきらめず逆転を狙おう』というメッセージ」が込められているという。

 見方や視点を変えれば、目の前で起こっていることの受け止め方も変えられる。苦しくても前向きになれる。そう強く訴えかけてくる文章だ。苦境に立たされている飲食業界ならデリバリー、テイクアウトで新たな客層を掘り起こす機会にならないか。部数減に悩む新聞は「おうち時間」をきっかけに子どもにも大人にも紙面に親しんでもらい、活字離れからの巻き返しができないか。子どもたちは休校中だからこそできる新たなチャレンジを見つけられないか。

 前を向き、大逆転を見せてやろう。(賀)

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