JA紀州の生ニンニク 産地復活の兆し

 全国で最も出荷時期が早いことで有名なJA紀州の生ニンニクが育ち、由良町衣奈のJA紀州ニンニク部会長御影常夫さん(73)の畑でも22日、収穫作業が行われた。

 ニンニクは10月初旬に植えつけられ、伸びた花芽が下を向くと切り取り、葉が緑から黄に変わると収穫時期。御影さんの妻の定美さん(68)が大きく育っていそうなものを選びながら引き抜いていた。御影さんは40年ほどニンニク栽培を行っており、現在はミカン栽培を引退し、10㌃の田んぼで米作りの裏作として比較的手間のかからないニンニク栽培を続けている。「今年は気温のせいか、玉が育つのが遅めですが、しっかり大きくなってきています。コロナで大変な時だが、ニンニクを食べて元気を出してほしい」と話していた。

 JA紀州や御影さんによると、由良のニンニク栽培は約50年前から本格的に始まり、当時主力産品だった夏ミカンで収入を得られない5月に収穫できる農作物として、ピーク時の栽培面積は20㌶、年間出荷量200㌧を誇っていた。その後、安い中国産に押され、柑橘栽培も温州ミカンやハッサクなどに移行し、繁忙期がニンニクと重なることから減少。しかし近年、安心安全な国産ニンニクが見直され、黒ニンニクブームもあり単価が上昇。これを受け、JA紀州では、由良に加え美浜、日高でも作付け推薦、若手農家の育成、作業の省力化研究に取り組み、一時は2・5㌶まで落ち込んだ栽培面積を3・5㌶まで増やし、40人を切っていた会員も58人まで増えた。

 生ニンニクでは全国で一番出荷時期が早く、高品質と市場での評価が高いJA紀州のニンニクは、今シーズンも出足は1㌔1400円の値が付き好調で、心配された新型コロナウイルス感染症の影響も今のところ受けず、関東方面を中心に30㌧の出荷を目指している。

写真=ニンニクの収穫作業をする御影さん

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