
美浜町浜ノ瀬区(村岡茂区長)は5日、地元西川大橋の南約50㍍に完成した津波避難タワーの見学を行った。
現地に子どもからお年寄りまで区民ら約100人が参加。村岡区長に続いて籔内美和子町長が「いつ何が起こるか分かりません。津波てんでんこ、必ず逃げて命を守ってください」とあいさつした。
町の担当職員が概要を説明した後、御坊署警備課の藤田和也課長が「想定にとらわれるな」「最善を尽くせ」「率先避難者たれ」の津波避難三原則を紹介しながら、「大切なのは避難行動を起こすこと。避難路は一つではなく複数のルートを考えておいてください。自分で自分の命を守る行動、よろしくお願いします」と呼びかけた。
区民らは階段とスロープに分かれ、海抜11・7㍍の最上部まで歩いて上った。町社会福祉協議会の協力で、車いすとリヤカーも用意され、サポートを実践。村岡区長によると、同区には約250世帯、550人が居住しており、「これで津波避難施設が松原の高台、公民館、タワーの3カ所になり、安心のピースが一つ増えて心強い。町全体に加えて区でも訓練を行っていきたい」。参加した73歳の女性も「腰も足も悪いので、ここは近くていいです。手すりを持ってスロープを上りました。しんどかったですが、上まで行けばひと安心。設備を整えてくれてありがたい」と話していた。
写真=最上階へ階段を上がる区民ら