日高川町は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で低迷している景気対策に、独自でいち早く乗り出すことになった。毎年夏に、町の補助金を活用して商工会が発行しているプレミアム商品券を約2カ月前倒しとなる4月26日から発売し、商品券は昨年度よりプレミアム率が10%アップするだけでなく、発行セット数1000セット増、総発行額1450万円増と事業規模を大きく拡大。町内の事業者と消費者双方を支援する。
町では、国が過去最大規模の経済対策を検討しているものの、実施には相当の時間を要すると見通し、「国を待っているのではなく、町内経済活動の下支えが早急に必要」と判断。最もスムーズに、また即効性が見込めるとして、プレミアム商品券の実施時期前倒しと事業規模拡大を打ち出し、30日の議会全員協議会で了承を取り付けた。商工会への補助金は750万円。例年分の300万円は当初予算に計上されており、規模拡大に必要な450万円は自己財源で賄い、専決処分により補正する。県内では白浜町や那智勝浦町でも独自の経済対策実施が発表されている。
日高川町のプレミアム商品券事業は、町内の消費拡大と販売促進による地域活性化を目的に、今年度が9年目の取り組み。昨年度は7月1日から、1セット1万2000円の商品券(500円券×24枚)を1万円で1500セット発行した。
新型コロナ対策を兼ねる今回は総発行額が1450万円増の3250万円。発行セット数は1000セット増の2500セットとする。プレミアム率は10%アップの30%となり、1セット1万3000円の商品券(500円券×26枚)を1万円で販売する。発売日は今月26日。1人2セットまで購入できる。発売日から5月1日までは町内に住所を有する人を対象に販売し、以降は町外の購入も受け付ける。取扱店は前年度実績から約80店を見込んでいる。利用期間は6カ月間。
商品券の発売方法などは今後、商工会がチラシなどで広報する。問い合わせは商工会℡0738―23―3434。