新型コロナウイルスの感染リスクを減らすため、各地で「子ども食堂」の中止が相次ぐなか、子どもたちの大切な居場所をなくすわけにはいかないとして、衛生面に配慮しながら運営を続ける食堂もある。NPOフードバンク和歌山(古賀敬教会長)の「御坊こども食堂」もその一つで、小中学校の一斉休校を受けて今月2日から平日も毎日、昼食を提供。「遠慮せずに来てください」と呼びかけている。
子ども食堂は全国的に貧困や共働き、一人親の家庭、「親が仕事の日は一人でご飯を食べている」という食事に困っている子どもたちが自由に食べに来られる〝居場所〟。御坊こども食堂は食事に困っているかどうかにかかわらず、全ての子どもたちを対象に、毎週土曜の昼食と毎月第2・4日曜の夕食を、子どもに無料で提供している。
御坊こども食堂では2020年度から、春休み、夏休み、冬休みの学校長期休業に、平日の開催を始める予定だったが、今回の新型コロナによる小中学校の一斉休校を受け、「子どもたちを放っておけない」と前倒し。消毒の徹底やできる限りの対策を講じ、今月2日から平日昼間に開催している。急な決定だったが、役員が資金を出し合いスタート。食材の提供もあり、おにぎりやカレー、そばにサラダ、みそ汁を付けて提供しており、平均で数人を受け入れているという。
場所は御坊市湯川町財部、元ソフトバンク御坊2階の日高総合型クラブ。平日は正午から午後1時までで要予約となっている。毎週土曜の昼食と毎月第2・4日曜の夕食も通常通り。アレルギーのある人は受け入れられない。初回は保護者の同意書が必要。事務局は「子どもたちを家で一人にはしておけません。感染対策は徹底しています。遠慮せずに来てほしい」と話している。
予約や問い合わせは℡080―3792―0000。