県立医科大 樹状細胞ワクチンの共同治験施設が拡大

 県立医科大外科学第二講座が進めているすい臓がんに対する樹状細胞ワクチン開発の医師主導治験について、同講座の山上裕機教授(附属病院長)を中心とする研究チームは13日、治験参加施設が3機関増え、全国の14医療機関15診療科となったと発表した。

 樹状細胞ワクチンとは、患者のリンパ球のみを採取する成分献血により、がんを攻撃するT細胞(CTL)を活性化させる樹状細胞を体外で熟成させ、それにがんの目印となるがん抗原(ペプチド)を取り込ませた細胞。これをわきの下などの皮膚に注射することでCTLが活性化し、がん細胞のみを狙って効率的に攻撃する。

 研究チームは、標準療法では対応できない進行性すい臓がん患者を対象に、2017年3月から国内初の樹状細胞免疫療法の医師主導治験を実施。18年12月以降は全国11の医療機関(12診療科)で治験を実施、共同研究を進めているが、新たに中部地方の愛知県がんセンター、近畿地方の奈良県立医科大附属病院、九州地方の九州がんセンターが加わった。

 治験は現在、最終の第3相試験の段階。外科学第二講座代表医師の勝田将裕准教授は、「今回の実施施設拡大は、患者さんには治験参加の機会が広がり、私どもにとってはより早く、多くの治験データを得られることになります。患者さんが治験に参加できるのは来年3月までで、その後、約2年かけてデータを集積・解析し、最終的に有効性を検証する予定です」と話している。

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