和歌山北の家吉君が箱根の強豪東洋大へ進学

 昨秋、陸上競技の5000㍍で和歌山県高校新記録を樹立した御坊市藤田町吉田の家吉新大君(18)=和歌山北高3年=は今春、東京の東洋大学に進学。東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)出場78回、優勝4回を誇り、多くの名ランナーを輩出する陸上競技部(長距離部門)に入部する。ふるさとを離れるのは人生初。さらに強豪ぞろいの名門での競技生活となるが、「目標は箱根駅伝で優勝と区間新記録」と目を輝かせている。

 東洋大陸上競技部は1927年に創部。正月の2、3日に行われている箱根駅伝では毎年のように上位争いを演じている。2019年までは11年連続3位以内。今年は10位と振るわなかったが、来年のシード権は獲得している。OBには東京五輪マラソン日本代表内定の服部勇馬選手、元フルマラソン日本記録保持者の設楽悠太選手らが名を連ねている。

 家吉選手は小2から市内の陸上クラブ、GOBOクラブで競技を始め、湯川中時代には3年夏に3000㍍で全国出場。和歌山北高では1年時に全国駅伝1区を走り、3年になると西日本ジュニア5000㍍優勝などの実績を残した。5000㍍のベストは県高校記録の14分3秒88と全国でも上位に入る。

 名門を選んだのは「設備が整っており、OBも実業団などで活躍を続けているから」。2年前の春休みに4日間、同大学の寮に泊まって大学生の練習に参加した経験があり、指導者も含めて自分をより成長させてくれる環境と自ら判断した。それでも高校入学後から大きな目標だった箱根駅伝の存在がやはり大きく、「レベルの高い人たちの中で練習した方が自分のレベルも上がると思うし、箱根で活躍したかったので選びました」と夢達成へ進路を決めた。

 憧れの選手は、フルマラソン日本記録保持者の大迫傑選手と東洋大の先輩になる相澤晃選手。大迫選手には「陸上へのストイックな姿勢」、相澤選手には「どんな状況でもエースらしい走りができる」とひかれており、「2人のような選手になっていきたい」とトップランナーの仲間入りへ燃えている。

 陸上の楽しさを感じさせてくれた湯川中時代の2学年上の先輩ら競技を通じてかかわった多くの人たちとの思い出が詰まったふるさと。これからしばらく離れることになるが、「寮生活に少し不安がある以外は、わくわくしています」と上京が待ち遠しい様子。新天地では「箱根駅伝の総合優勝と区間新記録が目標。箱根ではとくに1区を走れるように頑張りたい」と力強く話している。

写真=色紙に決意を示す家吉君

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