お客さんが欲しいもの

 年に一度、楽しみにしているテレビ番組がある。12月31日にフジテレビ系列で朝早くから生放送される「大みそか列島縦断LIVE景気満開テレビ」。大みそかは仕事が休みなので何年か前から見るのが恒例になった。

 簡単に番組の内容を説明すれば、景気のよかった会社をいくつか取り上げ、年の瀬でにぎわう市場の様子なども伝える。昨年末の放送で紹介された会社は不動産会社、寿司店、家具店など。

 「都心の総合不動産会社、急成長の舞台裏」「波瀾万丈の半生とマグロへの執念」「99%オフ! 激安家具店の大胆戦略」と見どころをPRする言葉には興味深いものが並んだが、一番印象に残ったのは不動産会社の成功の極意だった。とくに社長の営業マン時代の部分。当時、物件を案内してもなかなか売ることができない、そんな中、どのようにして売り上げを伸ばしてきたかがドラマで再現されていた。自分自身がよいと思う物件を必死に勧めるが、お客さんの反応はいまいち。徐々に経験を積んでいくと、安ければ線路の近くで騒音があってもいいなどと、お客さんそれぞれの考えや事情に気が付くようになった。大事なのは「自分がいい」ではなく「お客さんが欲しいもの」。売ろうとする物件の視点をガラッと変えたとき、逆転の発想を持ったときから成績がアップしていったという。

 どんどん進む新聞離れ。前出の不動産会社のような話を聞くと、その原因には新聞社側の知らせたいニュース(情報)と、読者側の知りたいニュースにギャップが存在しているのではと感じる。格好よくスクープというのは記者の醍醐味だが、常に読者目線の取材を忘れないようにと心を新たにしている。(賀)

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