
御坊市、印南町など日高地方を主産地として日本一の出荷量、栽培面積を誇るスターチスに新しく、低夜温管理栽培(夜のハウス内温度が2度、または無加温での栽培)でも収量の多い2種類のオリジナル青色品種が誕生した。
新品種は「紀州ファインライラック」と「紀州ファインオーシャン」で、御坊市の県暖地園芸センターが育成に成功。花の色が淡い紫のファインライラックは既存の県品種の1・4倍から1・8倍の切り花本数があり、枝が広がらず収穫しやすいのが特徴。ファインオーシャンは花が淡い青紫で、既存種の1・2~1・7倍の切り花本数、花房が大きくボリュームがあるのが特徴となっている。
近年、燃油価格の高騰を受け、冬場の加温コスト削減により収量の減少が問題となっているなか、低加温または無加温でも収量が期待できる品種として注目を集めている。
両品種とも今年3月に品種登録出願申請、6月に出願公表されており、今後は12月ごろから栽培苗の注文を受け付け、来年秋ごろに初出荷の見通しとなっている。
写真=新品種の紀州ファインライラック㊧と紀州ファインオーシャン