少子化の中、どう祭りを継承するか

 10月初めから約1カ月間にわたって日高地方の各地で秋祭りが催された。改めて熱気やパワーを感じたが、取材を通じて神輿や四ツ太鼓の担ぎ手が不足しているという悩みにも直面した。実際、今年で獅子舞などの余興が終了し、来年からは神事だけにするという地域もあったし、「今年は○○地区の四ツ太鼓の担ぎ手が少なく、参加していない」という声も聞かれた▼若者減少が祭りに影響を及ぼしているのは今に始まったことではない。本来、各地区の秋祭りには曜日に関係のない特定日があったが、人手不足を解消するため、ほとんどの祭りが参加しやすい日曜日に変更されている。いまも特定日で行われているのは日高地方では、印南祭の2日、御坊祭の5日、須賀神社祭(みなべ町)の9日ぐらい。今後、さらに人口減少が深刻化すると、祭り事体を継承することも困難になってしまうかもしれない▼全国的にも同じような悩みがあるという。人手を増やす方法としては考えられるのは参加率を上げるか、外部からの人を呼ぶことしかないだろう。地域の子どもたちが祭りに親しむような体験を行うことも大事ではないかと考えるし、祭りそのものを観光資源ととらえて外部から募るのも対策になるかもしれない。全国的には祭りの参加者を地域外から募集する動きが活発化しているという。祭りは地域の力といえる。少子化が進む中、伝統文化を次世代に継承していくことを真剣に考える時期が来ているのではないか▼日高地方最大の御坊祭は「人を見たけりゃ御坊祭」と言われるほど大勢の人でにぎわう。このフレーズのように、いつまでも各地の祭りの活気が失われないことを願う。(雄)

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