日本が強い理由

 女子バレー中田ジャパンが王者セルビアを破り、世界陸上50㌔競歩は鈴木雄介が涙の金。ラグビーワールドカップの日本の歴史的勝利もあり、スポーツの秋に興奮がとまらない。ついでに、わが栄光の阪神タイガースも昨夜、最終戦でCS進出を決めた。

 ラグビーは日本語で「闘球」と表されるように、選手同士が激しくぶつかり、文字通り球を奪い合う「闘い」。けがが絶えず、ときには脳震とうを起こしたり、頸椎や脊髄を損傷して体が動かなくなってしまうケースもある。

 脊髄損傷による運動機能まひの治療法として、さまざまな組織や臓器の細胞に分化するiPS細胞(人工多能性幹細胞)が期待を集めている。今年2月には国が慶応大の臨床研究計画を了承、早ければ秋にも患者への移植が行われると報道された。

 iPS細胞を開発した山中伸弥京大教授は神戸大医学部の学生時代、ラグビー部に所属。日本のラグビーをけん引、今回のワールドカップ開催にも尽力した「ミスターラグビー」こと故平尾誠二さん(享年53)とは同い年で、2010年9月、雑誌の対談で出会い、親友となった。

 その対談で山中教授はiPS研究の日米の力の差について、「100人対10人の綱引きのようなもので、まともにいっても勝てる訳がない」とし、勝つためにはわずかな可能性(日本の優位性)を見つけ、相手ができない(しない)緻密で面倒な作業を倦まず弛まず続けることが重要だと話していた。

 選手個々の体格や力は劣っても、パス回しの速さ、バトンリレーの工夫と努力によって海外の強敵を倒せる。今回のラグビー日本の快進撃に、山中教授と同じ戦略でチームをまとめ、選手を指導してきた平尾さんも、天国でさぞ大喜びしていることだろう。(静)

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