微生物で発電?

 先日、日高高校3年生のグループが、第63回日本学生科学賞の県審査で県商工会議所連合会長賞に選ばれた。生徒が出展した研究は「微生物燃料電池の有効利用を目指して」。太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなど、これまでさまざまな発電方法を取材してきたが、微生物での発電は初めて聞いた。

 調べてみると、微生物が有機物を取り込む過程で電子が発生するとのこと。微生物と電気の関係は100年以上前からわかっていたようだが、2000年ごろに発電菌となるシュワネラ菌が見つかったことで一気に研究が加速してきたという。それでもまだ新しい研究でネット上にも情報は少ないが、最近、農業の発展に向けて研究している国立研究開発法人の「農研機構」が民間企業と共同で、水田や池に設置できる安価で実用的な微生物燃料電池を開発したとのニュースも報じられていた。

 微生物は下水の処理に使われているほか、人工的な石油製造にも活用が期待されており、さらに発電にも使えるなど、今後のさらなる研究に期待がかかる。日高高校のグループでは環境の変化による発電量の違いに着目。発電キットを使用し、温度の変化や化学化合物を加えるなどして変化を観察、最適な発電環境を提案した。まだまだ先進的な研究でネット上のデータなども少ない中、微生物の専門家にアドバイスをもらうなどして試行錯誤しながら取り組んできた。

 今後の微生物の研究がさらに進んでいく中で、生徒たちの成果も技術の発展に貢献することを期待するとともに、将来、生徒たちがこの分野で活躍する人材に育っていくことを願いたい。(城)

関連記事

フォトニュース

  1. この生命力にあやかりたい

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る