奇跡と言わせない活躍を

 秋季近畿地区高校野球大会県2次予選で、和歌山南陵が準優勝と健闘。来春の選抜出場校を選ぶ際の重要な参考資料となる近畿大会に初出場を決めた。

 今年度の和歌山の近畿出場枠は2つ。市和歌山と智弁和歌山がトーナメントの違うゾーンに入った時点で、地元勢は厳しい戦いになると思われたが、南陵は前評判を見事に覆してくれた。準決勝の対戦相手、市和歌山は新人戦の覇者だったが、少ないチャンスをしっかりとものにし、失礼な言い方かもしれないが大金星を挙げた。

 市和歌山との試合前、高校のスポーツでバレーやサッカー、バスケットは番狂わせがほとんどないので面白くないという話を記者席でしていた。「でも野球は、投手が踏ん張れば何とかなる場合がある」との声が出ていたところで、まさにその通りの試合が直後に展開された。南陵のエースは初回2死から長打を浴びるがそのピンチを切り抜けると、2回から4回まではいずれも3者凡退。5回以降も散発3安打に抑えた。後半は〝外野〟から見れば「球威が落ちて、打たれそう」と継投の必要性を感じたが、交代はなかった。「浜でやられたら仕方ない。浜と心中、生徒たちもそんな気持ちだったと思う」。一番近くにいた岡本哲司監督やナインの厚い信頼も、エースの快投を後押ししたのかもしれない。

 春の甲子園へ大一番の近畿大会。地元勢は近年、くじ運に恵まれず苦戦中だ。日高中津は大阪桐蔭(2014年)、近江(17年)、昨年の南部は履正社と対戦し、いずれも大敗を喫した。今年の近畿も次々強豪が名乗りを上げているが、南陵にはラグビー日本代表のような「もう奇跡とは言わせない」活躍を期待している。(賀)

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