国民の幸せのための祈り

 映画「天気の子」が観客動員1000万人、興行収入137億円を突破した。新海誠監督とRADWIMPSのタッグは、あきらかなドジョウ狙いとの声も多かったが、興行的にはとんでもなくでかい2匹目のドジョウがいた。

 映画のヒロインは祈ることで雨空を短時間、確実に晴れ間に変える力を持っている。その能力の代償として彼女の体は次第に薄く透明になっていき、人身御供となって異常気象を治めようとする。

 現実にも即位礼正殿の儀が行われた22日、東京は朝から時折激しい雨となったが、儀式が始まる直前、雨がやみ、皇居の空に虹がかかった。有名な「天皇陛下晴れ」と呼ばれる現象で、国会開会式や園遊会の際にもよくあるという。いまから8年前、それを目の当たりにした。

 田辺市の新庄公園で行われた全国植樹祭。後輩記者と取材に出かけ、開会前から本降りの雨に震えながら天皇皇后両陛下(現上皇上皇后両陛下)のご到着を待っていたが、御料車が到着するとぴたりと雨が上がり、両陛下がお出ましの間は雲が切れて光がさした。

 過去の天皇が歩んでこられた道と、天皇は日本国,国民統合の象徴であるとの日本国憲法の規定に思いを致し、国民と苦楽をともにしながら、国民の幸せを願い、象徴とはどうあるべきか、その望ましい在り方を求め続けることが大切――。

 昨年2月、皇太子時代の天皇陛下がマスコミの取材に対し、次代の象徴天皇として、新しい時代の天皇の在り方について考えを述べられた。国民を国の宝として愛されるお気持ちであり、即位礼正殿の儀でも繰り返された。

 国民の幸せを願う陛下の祈り。あらためてその力、この国に生まれた幸せを思わずにいられない。(静)

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