受け継がれる祭り好き

 みなべ郷を担当になって約半年。祭り好きの筆者にとっては秋祭りの取材も楽しみの一つで、須賀神社に始まり東西岩代八幡神社、鹿島神社、高城と清川の天宝神社と毎週の祭りも一通り終了した。個人的には地元の祭り参加のため鹿島神社祭は見ることが出来なかったが、ほかはほぼ初めて拝見させてもらった。須賀神社の競べ馬は中央競馬で活躍した有名馬の子どももいて、迫力満点。岩代はどちらも子踊りが印象深く、子どもたちが練習を重ねたことがよく伝わってきた。高城では幟を持ったにぎやかな若衆が目立っていた。

 個人的に最も目を奪われたのは、清川天宝神社の獅子舞。とくに県指定文化財の名之内の獅子。子どものころから獅子舞は身近で見てきたし、取材でもあちこちの舞い方を目にしてきたが、名之内の獅子はかなり独特で、初めて見るタイプ。クライマックスの「剣の舞」では、落とした刀を見つけ、拾い上げることができた喜びを表現して白刃を切りながら踊る様子は、迫力満点。このような獅子舞は紀南地方ではちょくちょくみられるそうだが、真剣を使っているのは県内でも清川だけだと、地元住民が教えてくれた。

 いずれの祭りもその地の伝統文化をしっかりと受け継いでいる。スマホに代表されるように、娯楽があふれる今の時代でも、古き良き地域の習わしに熱中できるのが祭りのよさだろう。獅子舞一つとっても、微妙な体の使い方、間の取り方など、ネットで検索しても身に付けることは決してできない。人から人へしかつなぐことができないからこそ値打ちがあるのだろう。祭り当日、若衆も見物人も、皆が笑顔あふれる光景を見ると、やっぱり祭りはいいな思う。(片)

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