ふるさと納税の使い方

 日本全国のご当地グルメが楽しめ、応援したい自治体に気軽に寄付ができるふるさと納税。自治体によっては年間の一般会計に匹敵する寄付額が集まっており、出店者も潤うなどまちの活性化につながるいい仕組みだろう。一部では批判もあるが、とくに田舎の自治体にとっては地域の特産のPRにもつながっている。筆者が担当するみなべ町ではやはり梅の町だけあって梅干し、梅酒など梅商品が圧倒的で、ほかにも紀州備長炭、金山寺味噌、おかみ元気会のみなべの玉手箱などみなべらしい返礼品ばかりだ。

 2018年度のみなべ町のふるさと納税は2794件、3104万円。返礼品等を除いて町に入るのは1929万円。決して多く集めている自治体というわけではないが、町内出身の大学生らに学費等の支援のため20万円の寄付型奨学金を出す「ふるさと応援奨学金」として、昨年度は9人に給付。梅レシピ本の制作や教育旅行でみなべ町内の施設に宿泊する団体にも助成した。一般会計から繰り出すのではなく、納税を基金に積み立てて多くの人の寄付を目に見える形で町民に還元するいい取り組みだ。

 先日の町議会決算特別委員会でも取り上げられたが、基金の残高は4751万円あり、もっと有効活用すべきとの意見が出た。筆者も同感で、例えば本州最大のアカウミガメの産卵地である千里の浜を守る活動や団体への支援、梅の収穫時期に年々深刻化している人手不足解消のための対策や研究費、紀州備長炭の原木ウバメガシの育成など、まちの貴重な産業や文化を守ることに特化した使い方はどうだろうか。寄付者とまちの課題を共有することにもつながり、新たなアイデアが生まれるかも。(片)

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