監視の目が犯罪を減らす

 たとえば、京都アニメの放火事件。理不尽で卑劣極まりない犯行に国民の怒りは激しい。容疑者に極刑を望む声が出ているのも当然で、同様に国民の怒りを買った常磐道のあおり運転については、警察庁が厳罰化を検討、自民党も法案提出を目指すという。

 厳罰化は、過去には性犯罪や運転中の「ながらスマホ」も対象となり、とくに飲酒運転については国民の多くがその抑止効果を認めるところで、厳罰化を境に重大交通事故が激減した。ただ、これが犯罪にもあてはまるのかどうかは疑問の声もある。

 仮に高級車を狙う窃盗犯の最高刑が懲役10年から30年に引き上げられたとしても、その罪の数は減らないという話。なぜなら、犯人は絶対に捕まらないという自信があるから。それよりも、物理的にハンドルをロックするなど、セキュリティを強化する方が抑止につながる。

 この点、最も効果があると思われるのが防犯カメラ。実際、どこにどれほどあるのか分からないが、この日高地方にもかなりの数があるのだろう。さらに最近はスマホの普及に伴い、テレビのニュースで「視聴者提供」や「近所の人撮影」といった映像もよく目にする。

 かつて、テロ事件が多発したロンドンの街は世界一防犯カメラが多く、その設置台数に反比例して犯罪件数が激減したという。これは日本にも同様のデータがあり、愛知県刈谷市では自治体が街頭カメラの設置を進めた結果、窃盗などの刑法犯認知件数が半減したそうだ。

 犯人の顔や犯行の決定的瞬間を記録するカメラの力は大きい。映像を見るたびに気分が悪くなるあおり運転も、厳罰化とともに、移動式防犯カメラともいえるドライブレコーダーが普及すれば効果が出るだろう。(静)

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