実は頼もしいクモ…

 夏場になるとよく見かけるクモ。筆者は大の苦手であり、特に足の長い「アシダカグモ」は、見た目のグロテスクさが尋常ではなく、最も嫌い。自宅では複数のポイントに殺虫剤を常備し、見つけしだい退治している。

 先日も1匹退治したが、こいつがやっかいだった。発見後、情けない悲鳴を上げながらも殺虫剤を素早く噴射。すぐ物陰に入ったので追い討ちをかけると、壁をはうように出てきたが、1カ所に留まり、まるで酒にでも酔ったかのうように体をふらふら。壁から落ちそうで落ちない。もし落ちたら、殺虫剤の缶の底をかぶせるように閉じ込め、家族に捕獲してもらう、これがいつものパターン。しかし、クモはいつまでもふらふらするだけで壁から落ちないのである。

 そんな緊迫した状態が、5分間ぐらい続いた。しかし、筆者が油断してふと目を離した瞬間、クモは壁からボトッと落ちて、シャカシャカと素早く走り出した。「弱ってたんちゃうんかい~」と突っ込む余裕もなく、無我夢中で追いかけ、ネコがネズミを捕らえるかのごとく姿勢で殺虫剤の缶の底に閉じ込めることができた。それにしても、筆者が目を離した瞬間に逃げ出したクモは、確実に人の視線を意識していたということであり、その狡猾さにクモへの恐怖が倍増した。

 そんな嫌いなクモであるが、実は主食がゴキブリ。家にいるゴキブリを片っ端から捕獲し、食い尽くすとどこかへ去っていく頼もしい存在で、「軍曹」の別名もあるそうだ。そういえば最近、自宅でゴキブリが増えてきた気がする。やはりクモを退治しているせいだろうか。読者の皆さんはぜひクモとの共存を!(吉)

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