
日高町は今年度、入館者の減少が続いている方杭の温泉館「海の里 みちしおの湯」の活性化に力を入れる。2018年度の来館者数は3万9074人で、ピークだった01年度の約4割にまで減少。対策では海水浴客らが入浴に訪れる夏場に向け、高速サービスエリアでPRチラシを配布。来館者を対象としたアンケート調査も行い、関係機関と連携しながら減少に歯止めをかけたい考えだ。
同館は00年6月にオープン。初年度(10カ月)は10万6021人、01年度は10万7893人となったが、その後は温泉ブームが下火になるにつれて年々減少。昨年度も夏場の猛暑で行楽客が減少したことが影響し、17年度の4万4905人より5831人(13%)下回った。
みちしおの湯は町内の産湯海水浴場を訪れた海水浴客が立ち寄ることが多く、夏場(7、8月)に年間来館者の3分の1程度を占めるのが特徴。
町は昨年秋ごろから日高振興局企画産業課と対策を検討。今年度からは同館の人材委託している日高町地域振興㈱、隣接する食堂「みちしお亭」を運営する団体「みちしお会」も加わって4者で対策の協議を重ねてきた。
サービスエリアでのチラシ配布は7月上旬に海開きする海水浴場の前に実施し、海開きの関連イベントなどを絡めてアピールする。
アンケート調査は来月、2週間にわたって温泉館の入館者とみちしお亭の来店者を対象に行う。「どういう目的」「どの地域からの来館が多いか」などを細かくリサーチし、今後の誘客活動の参考にするほか、入浴者らのニーズを把握する。
みちしおの湯は内風呂のほか、露天風呂、ゆったりとしたスペースのコミュニティルームを完備。浴場からはオーシャンビューの景色が楽しめる。効能は神経痛、筋肉痛、関節痛、運動麻痺、慢性消化器病など。大人(中学生以上)600円、小人(3歳から小学生以下)300円
写真=来館者が減少傾向の温泉館「海の里 みちしおの湯」