三尾の海藻群生再生 漁協が町に調査経過を報告

 美浜町の三尾漁業協同組合(村尾敏一組合長)が町の補助金を受けて行っている海藻アラメやカジメの群生を再生する研究、取り組みについて28日、村尾組合長と研究を委託されている専門家が役場に籔内美和子町長を訪ね、経過などを報告。三尾の海は胞子の着床が難しいが、着床すれば成長する環境であることが分かったという。

 3年前からの取り組みで、研究をしているのは、東京海洋大学学術研究院海洋環境科学部門教授で水産学博士の荒川久幸さん(57)。海の環境や生物研究が専門の荒川さんは、1年かけ三尾の海中で光が届く水深やその量、水温、栄養などの調査を行った。その結果、磯焼けの原因として、水温の上昇や海中に流れる泥など無機粒子が地形上、海中の岩などに積もってしまい、海藻の胞子が着床できないことなどを挙げた。

 その現状を踏まえ2年目の昨年は、福島県沖でアラメの胞子をロープに着床させ、育てたものを、2月に三尾沖水深2㍍の岩に結び付けて移設。6月には30㌢まで成長しているのを確認していたが、秋の台風で海藻が流されてしまった。

 3年目は改めて、福島県沖でアラメをロープに、御坊市名田町野島沖でカジメをネットに着床、生育させ、1月にアラメ、3月にカジメを三尾沖に設置した。波の影響を受けにくいよう水深を調整したり、ロープが動いて海藻が取れてしまわないようになど改善し、現在はアラメが79本、平均13・2㌢、カジメが数百本、約30㌢に育ち、大きいものでは50㌢を超えている。現状を27日に撮影した写真を提示し報告。三尾でアラメ、カジメが群生する光景は十数年ぶりという。

 荒川さんは、「現状の方法では、岩にロープやネットを設置するため、岩がある場所に限られるが、今後は岩がないところにも海藻が群生できるような方法を工夫し、漁師さんたちが取り組めるよう考えたい」と話していた。

写真=籔内町長に経過を報告する村尾組合長㊧と荒川さん

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