日高地方の平成30年を回顧

 5月1日、新天皇陛下が即位され、新元号「令和」が始まる。30年続いた「平成」は戦争のない平和な時代の中で、未曾有の大災害を経験し、日高地方でも平成23年(2011)の紀伊半島大水害をはじめ、台風など自然災害に見舞われたが、「日高は一つ」を合言葉に絆を深めた時代でもあった。平成の大合併やスポーツでは子どもから大人まで大舞台で活躍、道路整備などインフラも大きく前進した。日高地方の平成を振り返る。

 日経平均株価が最高値を記録するなどバブル真っ只中で平成は始まったが、翌2年にはバブル崩壊。3年には長崎県の雲仙普賢岳で火砕流、7年には阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が発生。過去に経験したことがない災害や事件が起こった前期10年間となった。

 日高地方ではスポーツでの活躍、公共施設の整備が各地でどんどん進んだ時期。2年に全日本バレーボール小学生大会で切目ジュニアが初優勝し、3年後の5年にも2度目の全国制覇を達成。小さなまちのチームが全国の頂点に立ち、注目を集めた。日高高校女子バレー部も3年に高校選抜優勝大会に初出場を果たした。センバツ高校野球には元年に日高、4年には日高と南部の2校、5年にも南部が連続出場を果たした。9年には日高中津分校が初出場。高校野球史上初となる分校の甲子園出場は全国的な話題となり、中津村(当時)をはじめ日高地方に夢と希望を与えた。

 インフラ整備では、3年に御坊大橋が竣工。7年には印南町でかえる橋が完成。8年に湯浅御坊道路広川―御坊間が開通し、同年にはかわべ天文公園と白崎海洋公園がオープン。9年は野口オートキャンプ場、10年に小熊大橋が完成。まさに建設ラッシュとなった。

 11年から20年までの中期、国内では12年に高橋尚子さんがシドニー五輪女子マラソンで金メダル。15年ごろからオレオレ詐欺が横行。20年にはリーマンショックで世界中が不景気となった。

 日高地方では高速道路が延伸、市町村合併も進んだ。11年に御坊市でオークワロマンシティが開業。12年に日高町の温泉館海の里みちしおの湯もオープンした。15年に阪和自動車道御坊―みなべ間、19年にはみなべ―南紀田辺間も開通した。16年には南部町と南部川村が合併し「みなべ町」、翌17年には川辺町、中津村、美山村が合併して「日高川町」が誕生。平成の大合併で日高地方では2つの新しいまちが生まれた。

 21年から31年の後期を振り返ると、国内では21年に民主党への政権交代があり、23年には東日本大震災が発生。8年経ったいまも復興の槌音が響いている。24年には東京スカイツリーが開業、28年にポケモンGoブーム、29年からはインスタ映えが流行。30年は歴史的な猛暑、地震、豪雨、台風被害も大きかった。

 日高地方でも大災害に見舞われた。東日本大震災と同じ23年9月、台風12号豪雨により日高川が増水。死者4人、行方不明1人、川沿いの民家は多数が流出、床上浸水は数えきれないほどにのぼり、農業をはじめ産業にも大打撃を与え、甚大な被害が出た。一方で、各市町は行政支援、多くの住民がボランティアでがれきの撤去作業を手伝うなど支援の輪を広め、絆を深めるきっかけにもなった。26年に3JAが合併してJA紀州が発足。27年には地域活性化イベント御坊日高博覧会(おんぱく)がスタート。29年には印南町出身の久保井仁菜選手(当時京都文教高校2年)が世界ジュニア柔道選手権女子44㌔級で優勝する快挙を達成した。30年は台風被害が大きく、9月の21号では民家の全半壊が相次ぎ、停電が長期化して生活を直撃し、備えの必要性を再認識した。

写真=平成16年 (2004) 11月10日には当時の木村良樹知事立ち会いのもと川辺、中津、美山の旧3町村長が合併協定書に調印 

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