平成最後の熊野詣で 坂本さんら日高入り

 「平成最後の熊野詣で」と銘打って今月1日に京都を出発、熊野本宮大社までの熊野古道360㌔を全て歩く旅に挑戦している坂本このみさん(33)=白浜町在住、田辺市出身=が8日、鹿ケ瀬峠を越えて日高地方入り。「1000年も昔の上皇が通った旅を体感したいと思いました。紀伊路はいい道ですね」と笑顔をみせた。

 坂本さんは旅行会社やホテルに勤務しており、仕事で客を案内するうち熊野古道に関心を持って自分でも歩くようになった。ことし9月に熊野古道の姉妹道、スペインの世界遺産「サンティアゴ巡礼道」を歩く計画を立て、3月にホテルを退職。「スペインの巡礼道を歩く前に、練習も兼ねて、今まで部分的に歩いてきた熊野古道を当時の上皇たちのように一気に歩き通したい」と、今回の旅を企画した。日高地方を通る紀伊路など、各地に点在する古道をつなげたかったという。

 今月1日、京都市伏見区の城南宮から3府県をまたがる熊野古道の旅に出発。大阪ではカヤックや三十石舟で川の道も利用し、5日に和歌山県入りした。昨年立ち上げたブログサイト「熊野ログ」で旅の様子を発信しており、各地で同行希望の人が現れるため1人で歩いた日はない。8日は京都府、堺市、有田市の男性が同行し、4人で鹿ケ瀬峠を越えた。

 笠をかぶり、杖を手にした坂本さんは「原谷を歩くので黒竹の杖を持ってきました。朝の雨で道が濡れていたのですが、滑らなくてとっても助かりました」と笑顔。「各地で咲いている花も違い、実際に歩くのは本当に楽しいです。行き着くまでが大変な中辺路と違って紀伊路は身近な町中にあり、その気になれば気軽に歩けるところが魅力。地域の財産だと思います。地元の方々にぜひもっと知っていただきたいですね」と話し、「1000年以上前、京の都から皇族や貴族がはるばる歩いた道。アスファルトで舗装されたところがあっても、同じように歩いているとこの道の上を流れてきた長い時間、これから未来への長い時間を感じ、現代も歴史の一部なんだと体で感じるように思います」。

 一行はこの日のうちに道成寺まで歩いて花祭りの甘茶をもらい、夜は御坊市内で宿泊した。9日はみなべ町、10日は田辺市に宿泊予定。順調にいけば、ゴールの本宮大社には20日に到達する。

写真=鹿ケ瀬を越え金魚茶屋跡に着いた坂本さん(右から2人目)ら

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