人のつながり深める令和

 30日で退位された天皇陛下は、初代とされる神武天皇から数えて125代の天皇という。昭和生まれの筆者にとっては中学2年で平成になり、多感な学生時代、就職、結婚、子育てという人生の中でかけがえのない時間を過ごした、本当にいい時代だった。陛下を最も近くで拝見したのは、平成23年に和歌山県田辺市で開かれた全国植樹祭の取材。朝から雨が降りしきっていたが、天皇皇后両陛下がご到着される直前からピタッと雨が上がり、遠目ながらカメラ越しににこやかな表情を拝見させていただいたことはいまでも記憶に残っている。テレビを通じては、震災等の被災者と同じ目線でひざをついて話される姿が最も印象に残る、我々庶民に近い存在の天皇であったように感じる。一国民として感謝の言葉しかない。

 いよいよきょう1日から新元号「令和」が始まる。突然何かが変わるわけではないが、大晦日から新年を迎えるような、気が引き締まり、心機一転の思いがこみ上げてくるのは筆者だけではないだろう。10連休真っただ中、気分の高揚と相まって、祝賀ムードで改元を迎えたい。

 向こう三軒両隣、近所の結びつきが強かった昭和、地域の希薄化が顕在化したが、情報通信のすさまじい発展で遠い国内や世界の人ともつながれるようになった平成。令和では、さらに情報技術は進む。ネットから情報を得る時代から、情報の真偽を自ら見極める時代へと変わっている。真偽を見分けるためには、自らが本物を見て経験値を積み上げることと、多くの人としっかりとコミュニケーションを取る力が求められる。人と人のつながりがさらに深まる時代、そんな令和になると期待している。(片)

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