御坊市湯川町小松原の湯川コミュニティセンターで10日、智弁学園和歌山高校の生徒が主体となって、子どもの発達障害で悩みを抱える保護者に交流の場を提供する「ほっと! スペースプロジェクト」が開かれ、親子連れら23人が参加した。
ほっと! スペースプロジェクトは、発達に課題のある子どもと子育てに悩みを持つ保護者に「ほっ」とできる居場所をつくる活動。子どもたちが学生ボランティアと楽しく遊び、保護者同士が交流したり、特別支援学校、学級の教諭や保健看護学部の教員など専門家に相談できる場になっている。
参加申し込み時に子どもの状況や保護者の相談したい内容をリサーチし、学生の人数を調整したり、アドバイザーに参加要請したりと悩みに寄り添った内容。参加した保護者は「子どもは学生さんと楽しく安全に遊べるし、1人で悩むお母さんが減る、他にはない貴重な取り組みだと思います」と話していた。
プロジェクトの実行委員会は、同校2年生の中尾陽菜代表(湯浅町)、植田綾那さん(和歌山市)、村田知穂さん(由良町)、高垣春奈さん(下津町)が主体となって活動する学生団体。中尾さんと植田さんが「発達に課題があってもみんな平等。誰もが笑顔でいられるように」との思いで発案、昨年8月に開かれた県内中高生のヘルスケア課題解決アイデアコンテストに出場し、準優勝したのをきっかけに多くの協力を得て実現した。今回で3度目の開催となり、発達障害に関わる親の会がなかったことなどから御坊市が開催地となった。