目に見えない観光をアピール

 ちょっと時期外れの話になるが、那智大社へ家族で初詣に出かけた。神社までの途中で、エビとカニの水族館、橋杭岩、那智の滝、トルコ記念館などに立ち寄り、紀南地方の観光も楽しんだ。海岸沿いのきれいな風景などもあらためて眺めると印象的で、有意義なひとときを過ごすことができた。

 休みの日も取材などの仕事が入ることが多く、家族でのんびりと出かける機会は結構少ない。紀南地方はそれほど遠方というわけではないが、初めて訪れた場所もあった。各所では展示資料などを見ながら歴史的な背景なども知ることができたし、十分に旅行気分を満喫できた。ただ、より深く地元の人と交流し、その土地でしか食べることができない郷土料理を味わえたらもっと心に残った日帰り旅行になったかもしれない。

 「観光」とは「観る光」と書く。名所を見に行くという意味なら「観行」という漢字になりそうだが、「行」ではなく「光」。この光には「その地域の優れたもの(特色)」という意味が込められているそうだ。きれいな景観、歴史的な建造物などがそれに当たるだろうが、人間の暮らしにも魅力や興味を感じる観光客が多いのではないか。

 2日、みなべ町で南部梅林がオープンした。毎年、開園期間の1カ月程度の間に京阪神などから約3万人の観梅客が訪れる。もちろん、大半の人の目当ては咲き誇る梅の花に間違いない。しかし、それだけでなく地元の人とのふれあいを望んでいる人もいるだろう。観光客がより深く地域にダイビングできる心と心が触れ合う機会を提供してみるのも1つの方法ではないか。目で見ることができない〝観光〟をアピールする絶好の機会でもある。(雄)

関連記事

フォトニュース

  1. 皆さん、頑張ってください

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

  1. いなみまめダムマラソン

    11月 3 @ 8:00 AM

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る