地方議会の活性化を
- 2019/2/18
- 日高春秋
ことしは1月の御坊市議選を皮切りに日高町議選、美浜町ダブル選、由良町議選が行われた。
4つの議員選をみると、立候補したのは現職、新人、元職合わせて51人。年代別でみると20代1人、30代1人、40代6人、50代15人、60代22人、70代5人、80代1人。最も多い60代は全体の3割近くあり、ある程度経済的に余裕がある退職組が多い傾向にある。逆に少ないのは20~40代。若者の政治離れが進んでいるのが要因。全国的にもそうで、地方議員のなり手不足が深刻化している。
そうなると議員定数削減の話が出てくる。ただ、多過ぎはよくないが、ある程度の人数がなければ議論の幅が狭くなるし、執行部との馴れ合いの恐れも。「十人十色」ということわざがあり、議論の幅を持たせるためには定数10が最少の適正人数だろうか。9人以下になると、その分多様な意見が減るということ。北山村は近く現行の定数6から全国最少の5に減らすそうで、少ない人口規模からみれば仕方ない面もあるのだが…。いずれにしても若者がもっと政治に関心を持ってどんどん出馬してくれるようなまちづくりに期待。若者ならではのアイデアや行動力が必要だ。
半面、今回の選挙で驚いたのは86歳の元職や70代の新人が立候補し、当選したこと。高齢者の知恵や経験はまちの発展に大いに役立つし、高齢者の意見を行政に届けるには、高齢者自らするのが一番いい。人生100年時代と言われる中で、議場で活躍する元気なお年寄りは、他の高齢者の見本にもなるかもしれない。賛否両論あると思うが、若者からお年寄りまでさまざまな意見が飛び交う活発な議会を望む。(吉)