翻ろうされる国家の人権

 国連が定める「人権デー」(12月10日)を前に4日、御坊市内のスーパーなどで街頭啓発が行われた。この日は12月としては記録的な暖かさとなり、市や県の職員、人権擁護委員らもこの季節にまさか、汗を流しての活動となった。

 国連、人権、まさかといえば、いわゆる従軍慰安婦問題に関するクマラスワミ報告。慰安婦募集に日本政府と軍の直接的な関与と強制性を認めた河野談話を基に、本人も軍による慰安婦狩りを創作だったと認めた吉田清治証言も引用して作成、決議された。

 「国連」「人権」という名の下に、こうした虚偽の報告書が決議され、日本国と日本人の名誉が不当に傷つけられている。2年前には政府が遅まきながら、国連女性差別撤廃委員会で反論したが、撤回も修正もされていない。

 河野談話の基となった韓国元慰安婦16人の聞き取り調査結果は5年前、産経新聞が全容を報じた。それによると、証言者は1人としてフルネームが判明せず、13人は生年月日も出身地も不明で、証言内容は日本軍とは無関係の話ばかり。歴史資料としては通用しないデタラメだった。

 3年前、前政権下の韓国と日本の両政府は慰安婦問題に関し、最終的かつ不可逆的な解決を確認した合意を共同発表した。しかし、韓国側はその内容を履行せず、現大統領は「合意では真の問題点を解決できない」といい、政府は合意に基づき設立した財団も解散すると発表した。

 事実ではないことも曲げて謝罪、いくら賠償しても許されず、「この話はもうこれで終わりにしよう」と交わした政府間の合意、条約さえ、政権が一つ変わればなかったかのように反故にされる。この繰り返しで精神的に追い詰められる日本側に、守られるべき人権はないのか。(静)

関連記事

フォトニュース

  1. 2月中旬まで見頃です

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る