任期満了(来年4月29日)に伴う県議選に向け、前印南町長で現同町議の玄素彰人氏(45)=印南町印南=が7日、日高郡選挙区(定数3)への無所属での出馬を表明。現職3氏も立候補の構えで、20年ぶりの選挙戦の公算が大きくなった。
和歌山市内で記者会見した玄素氏は「自身の考えや経験を県政にぶつけたい。これまでの評価も含め、有権者の皆さんに選択枝を示すことで、5期連続の無投票を回避する必要がある」と決意の理由を述べ、日高郡について「町ごとに魅力はあるが、活性化にはある程度広域的に取り組む必要があり、県議として町単位より大きい県の予算を活用したり、行政同士のパイプ役を担いたい」と強調。日高郡選挙区について「有権者に選択肢を示す意味で、無所属の私が出る価値はあると思う」と述べた。
玄素氏は政党職員や代議士秘書を経て、2001年から05年まで町議、08年から12年まで町長を務め、昨年の町議選で再び当選。会社役員の傍ら、活動している。今後、12月議会終了後に辞職する考え。「いま以上に印南町にも貢献できる」としている。
日高郡選出の花田健吉(60)=自民党県議団、当選4回・印南町印南原=、冨安民浩(70)=同・7回・日高町高家=、坂本登(72)=同・5回・みなべ町南道=の現職3氏(議席順)は全員が引退の意思を示しておらず、出馬が濃厚。同選挙区は03年、07年、11年、15年と4期連続で無投票が続いているが、これで1999年以来、5期ぶりの選挙戦になりそうだ。