あおり運転の根絶を
- 2018/12/5
- 日高春秋
神奈川県内の東名高速で昨年6月、あおり運転により停車させられた車がトラックに追突され、夫婦が死亡した事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた男の初公判が3日、横浜地裁で行われた。法廷では遺族に目もくれず、終始ふてぶてしい態度だったらしい。少なくとも死亡した夫婦が高速道路で停車する要因を作ったのはこの男だが、罪の意識や反省の色が全く感じられないという。
この男があおり運転をした経緯については、死亡した夫からパーキングエリアで止め方を注意されたため激高。夫婦の車を時速100㌔以上で左側から追い越し、前に割り込んで減速、追い越し車線上で停車させた。そこに後続のトラックが衝突したのである。自分のマナーの悪さを指摘されたことによる逆恨みで、断じて許されるものではない。
筆者が通勤する県道御坊美山線でもマナーの悪いドライバーがいる。以前、時速30㌔ほどの遅さで走る軽トラがあったので、ウインカーを出して追い越したところ、何が気に入らなかったのか、幅寄せ気味に追い抜いていき、最後は後ろを振り向いて何か暴言を発していた。また、別のドライバーは筆者の車のすぐ後ろにピタリと張り付き、センターラインに寄っていかにも「道を開けろ」のような運転。よほど急いでいるのか、それともあおりか。「逆に同じことをしてどれだけ不快か思い知らせてやろうか」との思いも頭をよぎるが、そこは冷静に。ここで暴走すればあおり運転男と同じである。わかやま冬の交通安全運動期間中。全てのドライバーがいま一度自分の運転を見直し、あおり運転の根絶につなげていただきたい。(吉)