被災から立ち上がれ

 筆者が日高新報に入社したのが1996年。あれから22年があっという間に過ぎたが、記者になって最初に担当させてもらったのが由良町。そしてその年にちょうどオープンしたのが白崎海洋公園で思い入れがある。白い石灰岩の岩山と青い海は日本のエーゲ海と称されるほどの絶景。公園内にはダイビングプールやレストラン、物産販売、ログハウスなどがあり、2014年には過去最高の16万9000人が来場するなど、町の観光拠点として担ってきた役割は大きい。

 しかし、既報の通りことし9月には台風21号で3度目となる甚大な被害。これを受け町は完全復旧を断念し、ダイビングプールなどがあるメインのクラブハウスの活用方法を見直す方針を固めた。これまで通り億単位の金を投入すれば完全復旧は可能だが、今後また同じような被害に遭う恐れはある。特に近年は異常気象に伴う想定外の被害が多発しており、どんな対策をしても大自然が残る白崎では、被害に遭う危険性をゼロにすることは難しい。関係者のつらく、やるせない心情を察すると軽々しいことは言えないが、完全復旧の断念は仕方ないと言える。

 ただ、白崎海洋公園を観光拠点として活用していくスタンスはこれまで通りで、町としては今後、摂南大学からも協力を得ながら、より一層まちへの経済効果が望めるような事業を展開していきたい考え。これまでもいろいろ試行錯誤してきた中、何をするのがいいのか難しいと思うが、白崎は素晴らしい観光資源であることは間違いない。被災から再び立ち上がり、今回の見直しが将来的に英断だと言われるよう、みんなで知恵を出してまちの活性化につなげてほしい。(吉)

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