総活躍の地域づくり
- 2018/10/11
- 日高春秋
御坊市のファミリー・サポート・センターがオープンから1周年を迎えた。保育園や幼稚園の送迎、外出時の一時預かりなどを保護者に代わり、講習を受講したスタッフ会員が有料で行う子育てサポート。利用者とスタッフが事前に打ち合わせをして顔の見える関係を作り、いざ助けてほしい時に安心して子どもを預けられる。利用者に話を聞くと、本当に助かっていることが伝わってくる。共働き世帯が多いいまの時代、必要な事業であり、女性が社会に出やすい環境を作る一助にもなっている。
一億総活躍社会の実現がいわれているが、各分野で女性の活躍ぶりは男性を上回っていると感じるのは筆者だけではないだろう。日高地方でも子育て支援、地域交流、地域活性化に取り組んでいる女性グループがたくさんある。ハッピー・ママ・ライフ、HIDAMARI、歩コミ、さわや等々、ユニークなアイデアでさまざまな取り組みを行っていることは紙面でも見ることができる。「女性が仕事や子育てをしやすい環境を作りたい」「子どもたちが楽しめることをやりたい」との純粋な思いが原動力で、行動力は見習うべき点が多い。
女性や子どもに限らず、そこに高齢者も含めた枠組みができないだろうか。子ども達が集まるサークル活動と、高齢者サロンを合同でやってみるのも一つ。かわいい子どもにお年寄りは笑顔が絶えないだろうし、核家族化の中、子どもたちにとってもいい機会になるように思う。当面、ますます高齢化率は上昇していく。地域で安心して子育てから介護までできる体制を構築することは重要な課題の一つ。子どもと高齢者を結ぶ「きっかけ」をみんなで考え、実行していこう。(片)