停電で過疎化加速に不安

 4日に台風21号が近畿地方などを襲った。強風を伴った台風で日高地方でも電柱が倒れたり、家の屋根が飛ばされるなど、多くの被害が出た。強風とともに、多くの家庭に影響を残したのは大規模停電だろう。

 由良町の筆者宅も4日の昼過ぎから停電が始まった。台風20号の際も半日ほど停電していたため、今回はカップ麺やカセットボンベ、車のシガーソケットでコンセントを使えるようにするインバーター、トイレを流すためのバケツなどを準備。おかげで20号のときほど苦労しなかったが、やはり暑さはつらかった。

 今回の台風は、停電時間が長かった。やることがなく関西電力の停電情報の更新ボタンを押し続けていた人も多いのではないだろうか? 報道などによれば、停電は人口が多いところから解消していったとのこと。近所でもすぐに復旧していた家があったので、一概には言えないだろうが、日高地方でも御坊市での復旧が早かったように感じる。人口が多いところの方が早く対応されるのは当然のことだが、密集地に住んでいない人にとっては不公平に感じるだろう。

 筆者が担当している日高川町では美山地区の復旧が最も遅かった。寒川地区では8日の時点で300軒。実際はもっと少なかったようだが、他地域より遅かったのは確かだ。日高川町内は川辺地区へ移り住む人が多く、美山や中津の過疎化が問題となっている。今回の長期の停電を受けて、不公平を感じつつも、人口密集地への移住を考えた人がいるだろう。個人だけでなく、企業も地方へ工場を構えるリスクの一つに加えることになるだろう。今回の停電が、地方の過疎化を加速させることにならないか。不安を感じる。(城)

関連記事

フォトニュース

  1. 思いやりの心を持ちましょう

写真集

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る