自分の運転を過信せず慎重に

 交通事故は年々減少傾向にあるそうだ。警察庁のまとめによると、昨年1年間の全国の交通事故死者数は3694人で、統計が残る1948年以降で最少となった。最多だった70年の1万6765人と比べ、5分の1程度に減少した。安全意識の高まり、自動車の安全性能の向上、危険な道路の改善などが要因とみられる。半面、65歳以上の高齢者が占める割合は年々増加傾向にあり、昨年では2020人で54・7%となった。

 高齢者の自動車運転が、全国的に社会問題となっている。アクセルとブレーキの踏み間違い、高速道路の逆走などによる事故も起こった。視覚、聴力、判断力、反射神経など老化に伴う運動機能が低下が大きな要因。当たり前の話だが、高齢者だから事故を起こしても許されるということはなく、事故の被害者にとっては大きな悲しみとなるのは何ら変わらない。

 こうしたなか、高齢者の運転免許証の自主返納が進んでいる。筆者が担当しているみなべ町も本年度から自主返納者に対する支援事業を施行し、支援策としてコミバスやタクシーなどの乗車券と地元のスタンプ協同組合加盟店で使用できる買い物券の計2万円分を支給している。これまでに19人(男性6人、女性13人)が申請。「運転が不安になったので」などと申し出ているという。

 11日からは「わかやま夏の交通安全運動」も始まった。期間は20日までの10日間。交通事故は、被害者になっても加害者になってもつらい思いをする。高齢者も若者も自分の運転を過信せずハンドルを握ることが大切だ。不注意で人を傷つけたり死なせたりする可能性がある車を運転していることを、十分に自覚しなければならない。(雄)

関連記事

フォトニュース

  1. エビいっぱいとれたで

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 乳飲み子抱え上海から引き揚げ 御坊市島に暮らす98歳の嘉美(よしみ)さんは、1921年(大正1…
  2. 34年前、活字にならなかった一冊の本 活字の本として出版されることのなかった、一冊の戦争体験集…
  3. 船団護衛の海防艦で南方へ 1923年(大正12)8月19日、夏目英一さん(95)は日高郡旧野口…
  4. 千人針と250人分の寄せ書き発見 「あれ、これは何やろ」 1999年(平成11)8月、母の薫(か…
  5. 飛行兵志願も母が反対 小瀬輔造さん(89)は1930年(昭和5)1月7日、日高川町…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  「バイバイ、ブラックバード」を読むと、原典に当たる太宰治の「グッド・バイ」が読みたくなったので、文…
  2.  作者の生まれは明治18年。明治45年に執筆され、初版は大正10年とかなり古いですが、繊細な描写が特…
  3.  6月19日は桜桃忌。芥川龍之介の河童忌、司馬遼太郎の菜の花忌ほど有名ではありませんが、太宰治の命日…
  4.  銀行に7年間勤務した経験を持ち、「半沢直樹」「陸王」「ルーズヴェルト・ゲーム」など人気ドラマの原作…
  5.  幅が狭く、カーブが続き、前から車がくればすれ違うこともできず、一つ間違えば谷底に転落してしまう…。…
ページ上部へ戻る