御坊祭の国文化財指定へ

 御坊市が本年度と来年度の2カ年で実施する新規事業「御坊祭民俗文化財調査事業」で、専門家らでつくる調査委員会の第1回会議が11日、市中央公民館で開かれた。委員からは「特色ある芸能と地域をつないできた素晴らしい祭り」と絶賛する声が上がり、総合的に詳細調査して国の文化財指定に取り組んでいくことを確認。歴史やルーツを探るため、住民に古文書等の提供も呼びかけていく。

 御坊祭については市が2011年度から記録作成事業等に取り組み、DVDやガイドブックの作成を行ってきた。これらの調査の中で、県無形民俗文化財に指定されている戯瓢(けほん)踊と下組の雀踊以外にも多彩な奉納芸能があり、小竹八幡神社の氏子組織、祭礼様式等が日高地方の都市型祭礼の様相を示す典型例であることが明らかになり、あらためて総合的で詳細な調査を行うことにした。

 初会合では民俗学、郷土史、音楽学、歴史学、工芸を専門とする大学教授や学芸員、職人ら11人、オブザーバーの文化庁と県庁職員ら3人、事務局の市教育委員会3人の17人が顔を合わせ、委員長に県文化財保護審議委員会委員長の吉川壽洋氏、副委員長に元滋賀県文化財保護審議会委員の長谷川嘉和氏を選んだ。今後、2年間かけて「御坊祭総合調査報告書」を作成し、御坊祭を後世に残していくために、国の文化財に指定されるよう取り組んでいくことを共通認識した。

 報告書は文化財指定を受けるためにも重要な資料となり、この日の会議ではどのような内容にするかを意見交換。事務局から示された案では「御坊祭の変遷」「御坊祭の芸能と音楽」「日高地方の祭礼文化」など8章で構成。薗祭から御坊祭への変遷、祭りの食事、獅子舞や四つ太鼓の囃し詞や伊勢音頭など、さまざまな角度から詳細に調べて記載することにしている。祭り道具の修理等に役立てるため、屋台、笠鉾、四つ太鼓などの寸法を測って図面を作成、合わせて各組の衣装や染織品も調査・記録する。今後は委員それぞれが役割分担して調査していく。

 オブザーバーの一人、県教育庁文化遺産課主査の蘇理剛志氏は「御坊祭がどこから伝わってきたのかも含めて、未来のための記録集にしたい。古文書等の調査が必要で、一般家庭や各組に残っている古文書や古い写真があれば、ぜひ提供してほしい」と協力を求めている。資料提供等の連絡は市教育委員会℡0738―23―5525。

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