みなべ町埴田、鹿島神社(亀井隆行宮司)で3日に明神祭が行われ、江戸時代の津波被害を最小限に抑えてくれた鹿島に感謝をささげた。
言い伝えによると、南部湾に浮かぶ鹿島に鎮座する大明神が江戸時代1707年の宝永の大地震と1855年の安政の大地震で発生した大津波を2つに分けて被害を抑えたという。ことしも当初は鹿島に渡って神事を行う予定だったが、波が高かったため同社本殿で行われた。亀井宮司が祝詞奏上などの神事を行い、巫女の尾﨑葉也瑠さん(18)、尾﨑美友さん(16)、中川未空さん(15)、山本恵未さん(15)の4人が豊栄の舞を奉納した。小谷町長は「津波に対しては高台に率先避難することが大切。行政としても防災広場や避難所の整備などに取り組み、町民の安全、安心のために一生懸命に頑張っていきたい」と述べた。神社周辺の参道には露店が並び、家族連れらでにぎわっていた。