新しいことに挑戦しよう
- 2018/3/27
- 日高春秋
卒業式や離任、転勤と別れの季節である。友達や同僚と離れ離れになる寂しさに涙を流した人も多かろう。筆者自身は別れはなかったが、卒業式に出席して美しい涙に触れ、思わずもらい泣きしそうになった。卒業は終わりではなく、新しい一歩を踏み出すときでもある。校長先生や来賓らのはなむけの言葉にも心がこもっていて、これからの活躍にエールが送られていた。筆者も小学校の卒業式であいさつする機会があり、卒業生には自信をもって何事にも挑戦してほしいと激励させてもらった。ついつい今の自分や環境に満足し、新しいことにチャレンジすることを怠ってしまう自分への戒めの言葉でもある。目標を立て今の自分を超えようと頑張る人はやはり輝いている。
転落事故に遭って頚椎を損傷して首から下の部分を思うように動かせないが、全介助の支援を受けながら生き生きと生活している御坊市の西川孝さんを何度か取材させていただいて、輝く姿を見せてもらった。2年4カ月の闘病生活を支えてくれた日高病院に恩返しの気持ちを込めて車いすを寄贈しただけでなく、新しくホームページを立ち上げた。自身のリハビリや福祉、教育の分野の向上へ向けた取り組みを情報発信していくという。障害があってもなくても、住みやすい地域を作りたいという熱い思いにあふれている。
どんなハンディを背負っても、いつも感謝の気持ちを忘れず、常に前向きに今を生きる、西川さんの生き方はまさに手本。元気をもらい、励まされた人も多いのではないだろうか。新しい一歩を踏み出そうとしている卒業生の皆さん、西川さんの生き方を手本にしてほしい。(片)