目標に向かって熱くなれ

 2時間6分11秒、実に16年ぶりのマラソン日本新記録の誕生である。その人は箱根駅伝でも活躍した設楽悠太選手。2002年に高岡寿成さんが樹立していたタイムを5秒縮めた。リアルタイムでは見ていなかったが、ゴールテープを切るシーンはテレビや新聞で見た。大記録樹立に感激したのはもちろんだが、気になったのは、突き上げた右手の二の腕に巻き付けられたバンド。翌日の大手新聞の記事を読んでバンドの正体がわかった。40㌔過ぎ、給水ボトルに付いていたバンドで、家族から「ラスト ファイト」というメッセージが書かれていたという。
 両親ら家族が手作りしてくれた心のこもった給水ボトルと応援メッセージ。設楽選手が「一番の力になった」と振り返っている。マラソンはスタートからゴールまで自分一人での戦いであり、孤独なスポーツ。そんな中で、沿道からの声援や家族からのメッセージは何より力になるのだろう。子どもから大人まで、どんなスポーツにも共通することだが、選手一人で戦っているのではない。指導者、サポートしてくれるスタッフ、応援してくれる仲間や家族がいる。だからこそスポーツは熱く、面白い。
 先日、本紙協賛の日高新報杯少年サッカー大会のAクラスの部が開催された。必死にゴールに向かう子どもたちの頑張る姿はかっこよかったし、1プレーごとに歓声を上げて盛り上げ、声援を送る保護者の姿もほほえましかった。小学生バレー日高予選でも県大会をかけた大一番、勝利してうれし泣きする選手、そして保護者の姿に思わずもらい泣きしそうになった。目標に向かって熱くなれる、本当に素晴らしいことだと思う。(片)

関連記事

フォトニュース

  1. いまが見ごろです

戦争体験者に聞く 終わらざる夏

  1. 出撃直前、さくら弾機が炎上 極秘扱いで「知られざる特攻機」とも呼ばれたさくら弾機は、直径1・6㍍、…
  2. 飛行機乗りが夢だった 1944年(昭和19)6月、日本はマリアナ沖海戦に敗れてサイパンが陥落し、絶…
  3. 激戦のフィリピンで6年 日米開戦直後の1941年(昭和16)12月22日、日本は米軍の支配下にあっ…
  4. 空襲に怯え、悲痛な思い 大戦末期、空襲に怯え、悲痛な思いをした御坊市島の竹田(旧姓=山﨑)玉枝さん…
  5. 根室空襲、艦載機が猛爆 大東亜戦争末期、制海権を失った日本は北海道まで米軍に押し込まれ、1945年…

日高地方などのイベント情報

現在予定されているイベントはありません。

Twitter

書籍レビュー

  1.  還暦を過ぎても精力的に新作を発表し続ける東野圭吾。木村拓哉と長澤まさみ主演で映画化もされた人気シリ…
  2.  1945年8月15日正午、天皇陛下がラジオで国民に向けて終戦の詔書を読み上げ、国民はこのいわゆる玉…
  3.  テレビで見ない日はないぐらい、ニュースを視聴者に分かりやすく解説してくれるジャーナリスト池上彰氏。…
  4.  元アニメーターで江戸川乱歩賞作家、真保裕一の「行こう!」シリーズ最新作。今年5月に文庫化されました…
  5.  今回紹介するのは2005年に発行された推理小説家石持浅海の「君の望む死に方」。前作の「扉は閉ざされ…
ページ上部へ戻る